九月一日、新学期。




私は新学期ということもあってか、どこ
かそわそわしてる室内の中、一人呆然と
言葉を失っていた。



誰か目の前のこの現実を、嘘だと言って
ください。



「今日からこの学校に転校してきた、レ
オン・ウィリアムです。よろしくお願い
します」




ここに山田君が居る、この現実を……。



担任が、「今日から転校生がくる」とい
きなり言い出したのはほんの十分前で、
その時は特に気にも留めていなかった。



がらがらと開いたドアから、金髪碧眼の
超絶美少年が現れるまでは──。



正直に言おう。もう教室はそわそわどこ
ろじゃない。ざわざわしてる。特に女子
が。



それもそうだろう。


金髪碧眼の転校生ってだけで珍しいのに
、更には天使のように微笑む美少年。