海上の天気は、冬とは思えないほど快晴で波も穏やかだった。

昴は船のデッキに出て、頬を打つ潮風に当たっていた。


水谷らメンバーの人間はさっそく船の中を調査と称した探検をしている。

彼らのノリについていけなくなった昴は、こっそり抜け出してきたのだ。


船の下を見ると、毎晩夢で見た、だが夢よりも澄んだ「青」が広がっている。

青と海は、結海が好きだったもの。