「なんかの格言みたいだね…」 昴は軽く笑って、お茶を一口飲んだ。 数分ほど二人の間に沈黙が走る。 ふいに想汰の視線が昴の横にある紙袋に向けられた。 薄い水色のそれは、生徒の女子がよく噂をしてるファンシーなアクセサリーショップのマークが描かれている。 嫌な予感がしながらも、想汰は昴に訊ねる。 「……なぁ雪村。それなんだ?」 それと紙袋を指差す。 「ああ、忘れてた。想汰さんにもうひとつ用があったんだ」