とだけ返した。


その薄い反応に昴は不満げに唇を尖らせる。

「…結海の船幽霊がさ、教えてくれたんだよ。もうすぐこの船は浸水するって」

「『腕』がどうやって」


「床を水浸しにしたんだよ。ひしゃくでびちゃびちゃと。見せつけるようにね」

「なるほど」


「………」