翌日、あからさまに渋る昴をつれて私は船を貸してもらった。 もちろん運転手つきで。 お金だけなら困らないからね。 ………家のこと嫌ってるくせに、こういうときは家に頼るしかないのが腹立たしい。 「……結海?」 いつの間にか怖い顔してたらしい。 昴は不思議そうに私の顔色を伺った。 私は首を横にふって微笑む。 「何でもないわ。さ、早く出ましょう!」