(くそッ…………) 水谷はつい数分前の自分を呪いたくなった。 自分があんなバカなことしなければ、今ごろ彼と一緒に助かったかもしれないのに。 せめて彼だけでも助かるかもしれなかったのに。 どうすれば…と不鮮明な視界のなかでこの状況を打開できるものを探す。 すると、昴の腕に巻き付けられた白いロープが目についた。 確かあれの片端は、想汰が持っていたはず。