そう言う割には、昴の顔色はよくない。
どこか遠くなってしまった気がして、亜希子はキュッと昴の服の袖を掴む。


それを不安からだと勘違いした昴は、安心させるように微笑んで見せた。

「今この船で、何が起きてるか知りたい。みんなと合流しよう、安部さん」

「………はい」