その言葉に、水谷は自嘲気味に笑う。 「最初はさ…ただあいつに、昴に思い知ってほしかったんだ。お前のせいで結海は死んだんだって。 でもさ…あいつもあいつなりに苦しんでるんだよ…わかってる。 たまに昴がボートしてるときがある。見覚えあるんだ。あの目を…」 ポツリポツリという水谷の言葉を、想汰は黙って聞き続ける。 室内には、先程より量が多くなった水が流れる音が木霊していた。 「あの目は……結海を見てるときの目だ」