彼とのはじめましては、

幼稚園だった。

私、神崎彩音(カンザキアヤネ)は

身長も低く、泣き虫だった。


「うぅ…ひっく…」

「ねー、アヤちゃんまた泣いてんのぉ?」

「ひ、ヒロちゃん…ひっく…」

「もぉ、どーしたの?」


坂本弘樹(サカモトヒロキ)

親同士仲が良く、

お腹にいる時から会って居たらしい。

産まれてからも、

ほぼ毎日のように会っていた。


「うぅ〜…」クズッグズッ

「どうしたの?」

「こ、転んじゃって…ひっく」

「本当だ、血出てんじゃん!!」

「…ぅん…ひっく…」

「ほら、先生のところ行こ?」

「う、うん…ひっく……」


私たちは、

小さな小さな手を繋ぎ歩く。

これが、いつものパターン


「ヒロちゃん…」

「なぁに?」

「ありがとうw」

「アヤちゃん、困った時は僕を呼んでね?ww」

「うんっ!」

「約束♪」

「「ゆーびきりげんまん………ゆーびきったぁ♪」」


あ、こんな約束もしてたね…?