斎藤「うまかった、ありがとう」

狼はペコッとお辞儀をした

姫華「別にいい」

私は素っ気なく答える

斎藤「お礼がしたい」

随分と律儀な狼だな

姫華「別にいい」

私はまた素っ気なく答える

早く行かなきゃ母さんが怒るからな

斎藤「……どこに行くんだ…?」

言う必要あるのか?

まぁいい

姫華「お使いだ」

斎藤「…着いてく…」

やめてくれ

姫華「いい」

斎藤「いいのか…」

嬉しそうな顔をする狼

姫華「【いいよ】じゃなくて【別にいい】って事だ」

斎藤「そう…か…」

次は悲しそうな顔をする狼

姫華「………ッチ…仕方ないな、勝手にしろ」