いや、誰だってそうでしょ!?セフレがいるなんて聞いて、普通に聞く人がいる!?……優ちゃんは興奮しそうだけど。


「オレには、わかんないなぁ」
「え?」


急になに?なにが、わかんないって言うの!?


「愛梨みたく〝田中くんがずっと好きー〟っていうのがさ」
「なっ…」


なんで今、蒼甫の名前を出したのっ…。ずっと好きだったとは、さっき言ったけどさっ。


「だって世の中には、オトコとオンナしかいないじゃない?そんで、人生一度きりなわけでしょ?だったら、いろんな子抱きたいじゃない」
「は?」


全然、意味がわかんないっ!!人生一度きりだし、後悔するような生き方はしたくない。けど、だからっていろんな人と……なんて!!優ちゃんも変態だけど、この人も変態だ…。


「だって、みんなオレのこと好きって言ってくれるんだよ?んで、オレのカラダは一つしかないでしょ?なら、全員可愛がってあげないとねっ?」
「………」


もうこれは変態じゃなくて、病気だ病気。ウィンクまでしてきやがって…。


「あの」
「ん?」
「もう、わかったんで。どうぞ、どこへでも行ってください」
「えー?愛梨冷たくなぁい?」