どう表現したらいいのか、わからないんだけど…。


「でぇ?そんなカワイイ愛梨ちゃんは、いつから田中くんのことがスキだったのかなぁ?」
「は?」


未だに玄関に突っ立ったままの、わたしたち。


冬弥さんの顔を見上げると、グッと眉を寄せた。


なんでそんなこと、この人なんかに…。


「んー?お兄ちゃんには言えないのかなぁ?」
「……っ、」


だからっ、顔近いって!!


んでもって、その目!!


笑ってない笑顔はやめて!!


「愛梨ィ?」
「……蒼甫、のことは……。ずっとずっと、昔から……」


そこまで言うと、わたしはまた俯いた。


そんなわたしたちの間に少し沈黙があったあと、聞いたことのない音楽が鳴った。