キケンなアイツとの生活

いや、わたしの〝なんで〟は、その〝なんで〟じゃないんだけど…。


「まぁ、いいや。帰ろう?」


わたしが黙っているとオンナの子たちに、「ちょっとごめんねぇ。通してねぇ」なんて言いながら、あっという間に、わたしの目の前まで来て当たり前のように手を繋いだ。


「……っ、」


たったそれだけのことなのに、心臓が〝トクン〟となる。


こういうのに慣れてないから、すごい恥ずかしくなる。


「あれ、愛梨顔真っ赤。オレのこと意識しちゃってる?」
「なっ…!?ば、バカじゃないですか!?なんでそんなことっ」
「あははー。カワイイ」


そうやって人の顔覗いてきて、ゼッタイ楽しんでるっ。


「ほら、帰るよ?」