キケンなアイツとの生活

すると、すぐに優ちゃんから返信がきた。


《よかった…。今日は、うんと冬弥さんに甘えなさいね!》


……甘えろって、どうやって甘えたらいいのか分からない。って言うか、さっきから寒気がする…。そりゃそうか、雨にずっと打たれてたんだもんね。風邪引くに決まってるよね。


ガタガタするカラダを抱きしめるようにして、冬弥さんを待った。たぶん時間にして、5分くらいだったと思う。


「愛梨!」


きっとすぐここだと思ったんだろう。冬弥さんは、滑り台の中へと入ってきた。


「ごめ、なさいっ、」
「もういいから。それよりホテルから近い場所でよかった。つーか、なんでこんな場所まで来たんだよ」
「……わかんない、走ってたらココにいたの」
「走ってたらって、学校からすげぇ距離あるぞ」


今ホテルから近いって言った?ホテルって、冬弥さんのホテルだよね…?え、わたし、どんだけ走ったの…。


食事会の時、家からはタクシーで行った。歩いても行ける距離ではあるけど、そうなると気合いを入れないと行けないと思う。そんな距離を走ってきたなんて、どんだけ無我夢中だったんだろうと思う。


「とりあえず、車行くか」
「でも…」
「どした?」
「わたし、びちょびちょ…」
「あぁ、だな」
「高級車なのに…」
「乾けば問題ない」
「………」