キケンなアイツとの生活

「……おはよう」
「おー、愛梨。おはよう」
「愛梨ちゃん、おはよう」


冬弥さんとリビングへ向かうと、パパと千夏さんが笑顔で挨拶をしてくれた。パパに至っては、大げさなくらいな変な笑顔だ。


「愛梨ちゃん…。朝ごはん、食べてくれる…？」
「……うん」
「良かった！じゃあ、顔洗ってきてね！すぐに用意しちゃうから！」
「……はい」


わたし、千夏さんにすごい気を遣わせてる…。申し訳ないくらいに。こんな自分の性格がイヤだ。


ごはんを食べ終わると、冬弥さんが学校まで送ってくれる。


「じゃあ、また帰りな？」
「忙しかったら、走って帰るよ」
「あぁ、ホントに忙しかったら迎えに来れないから、その時は急いで帰れよ？」
「うん、行ってらっしゃい」
「おぅ、行ってきます」


冬弥さんがいなくなって、教室に行くと優ちゃんが走ってきた。


「愛梨！また送って、もらってた…ね。って、なにかあった？」
「優ちゃん……」


優ちゃんは変態だけど、わたしの一番の味方だ。わたしの変化を見逃さない優ちゃんは、屋上に連れ出してくれた。サボるなんて、めったにしないんだけど…。わたしは悪い子かな。


「どうしたー？」
「うん。パパと新しいお母さんのこと…」
「あー、あのイケメンの母親ね」
「うん…」