やっぱり場違いなんじゃ…。


だってパパは普通のスーツに、わたしは白のワンピース。


パパは何事もないように平然と歩いているから、パパは何度か来ているのかもしれない。


ドキドキしながら歩いて行くと、ある部屋の前で立ち止まりユックリ〝コンコン〟とドアをノックした。


「望月様がお見えになりました」
『どうぞ』


中から声がして、それを合図にドアを開けてくれ、パパは「どうも」と言って中に入って行った。


「愛梨もおいで」
「……うん」


なかなか入ろうとしないわたしに、パパが優しく手招きをする。


食事会をするだけの部屋なのに、ムダに広いその部屋には見たこともないシャンデリア。