ふわっ




背後から首元に何かをかけられる。




これはマフラー?




真っ白なフワフワしたマフラー。
黒いコートを着てるから白いマフラーはかなりいい感じの色合い。




そしてそのマフラーから匂うのはほのかな柔軟剤の香り。




この香りは…




「…伊織(いおり)…?」




振り返るとそこにいたのは黒髪の少し長めの髪をして、ふっと微笑んでる男性。




「…麻衣のことだからどうせマフラー態と置いてったんだろ?
二つマフラー持ってきといてよかったよ」




微笑みながらあたしにマフラーを巻いてくれる。




水谷 伊織(みずたに いおり)。




中学から一緒の幼馴染みたいなもの。
ま、小さい頃からいるわけじゃないから、幼馴染と言えるか分からないけど。




伊織は幼馴染、なんて言ってる。