何度でも

「…あ、もしかして…」


圭吾は思い出したかのように言った。


「確か昨日クラスの奴が俺が彼女といたとか話してたな…。だけど、実際俺が一緒にいたのはただの従姉だぞ?」




い、従姉ぉ~??!



「しかも、そいつ彼氏持ちだし…。その噂が咲良の耳にも入ったってわけか…」



…圭吾、彼女ができたわけじゃなかったんだ……。


なんだか力が抜けて、出そうだった涙も引っ込んでしまった。


そして圭吾の表情が真剣になった。