何度でも

「あの時、私が別れようって言った時……ホントは圭吾のこと、まだ好きだったんだ」


その言葉にさらに驚く圭吾。


そりゃ、当たり前だよね。


自分からフッたくせに、まだ好きだったとか言われたら「は？」ってなるよ。


でも私は気にせずに続ける。


「好きで、好きすぎて…これ以上好きになってからくる別れが怖かったんだ。だから、あの時別れようって……。って言っても、自分でも最近分かったんだけど…」


なんてバカな奴なんだって思うよね。


「……さく…」


「でも、この気持ちを伝えたかっただけだから！…これで、ちゃんと圭吾と新しい彼女との幸せを願うからっ…！」


…いけない、泣きそ……。