何度でも

いきなり前に立った私を美月は驚いたように見た。


「……なに?」


声もなんだか驚いたようだった。


「…み、美月…その……」


「ごめん」のその一言がなかなか出ない。


だけどそれじゃダメだから。


勇気を振り絞って声を出す。


「このまえは、ホントにごめんなさい…」


震えた声だった。


なんだか、私ってば小学生みたい。


すると、美月からも…。


「…私こそ、ごめんね。咲良のこと、傷つけるようなこと言って…」


美月……。


「ううん…。美月は私のこと思って言ってくれたんだよね。なのに私ってば…バカで…」


「いいや、私も変な見え張ってなかなか謝らないで…こんなケンカを長引かせっちゃって…」


「そんなことないよ…!私が……」