「それよりアズ様、公立ではどのように応援合戦をやるんですか?」
いつものように、いつの間にかできる人だかり。
その中の一人が聞いてきた。
「ん? なんか、長い学ラン着た応援団長が、全員の指揮とって叫ぶんだ。
『白組の勝利のために、ここにエールを送るー』、みたいな感じで。
それにつづいてみんなが、応援歌歌ったり、337拍子したり」
「へぇ……楽しそうですね」
楽しそう……なのか?
応援団長はあたしの中学では男子しかできないから、退屈極まりなかったけど。
「……それならさ、今年の白組の応援は、それにすればいいんじゃない。
もちろん、応援団長はアズで」
「……ハイ?」

