「うわ洸、聞いた!? 琉馬だって! ヤバい!!」 洸の手を取って、上下に振る。 琉馬高校は、あたしたちの県で一番頭のいいと言われる男子校。 しかも部活動も盛んで、ほぼ全ての部が全国大会で結果を収めている。 「うわぁ……すごいすごい!」 ともなれば、頭いいアンド運動神経いいの条件は、全員がクリアしているわけで。 そんな彼らの体育祭は、さぞかし迫力がありそうで。 「うん……すごい、ね」 琉馬に気を取られていたあたしは、洸がどんな顔で返事をしていたか気づかなかった。