それじゃあ一眠り、と目を閉じたとき。 あたしは重大なことを思い出した。 「駄目だ!! 寝ちゃ駄目だあたし!!!」 ばん、と跳ね起きる。 「ど、どうしたの? アズ」 目を丸くして聞いてくる洸。 この女……いや男に惑わされちゃ駄目だ。 こいつは先週、あたしを「襲う」発言した男。 今日ずっと女の子なのは、あたしを油断させるために違いない。 今寝たら……あたし危ない!! 「いや! なんでもない! 急に眠くなくなったから!」