「……やだ、どうしたの? アズ。
突然叫んだりして……」
気がついたら、体育館はもう静かになっていた。
そして今までとは段違いな声の大きさで叫んでしまったあたしは、周りの目を集めることになってしまう。
洸はかわいらしく聞きながらも、その左足はしっかりとあたしの右足を踏んでいる。
しかも力をかけながらねじっているから、相当痛い。
「し、失礼いたしました……」
このクソ野郎ォ……。
「でもまぁ、デメリットしかないってのは事実だから……」
女声にして、内緒話は続行される。
それなら周りの女の子たちもそれぞれしゃべってるから、何の問題もない。

