赤いじゅうたんの上を堂々と歩いていく。
「ありがとね、橘さん。
あんたがいなかったら、かなりヤバかったわ」
「いいえ! 助けられたのは私ですので……。
ありがとうございました」
そしてあたしたちはそれぞれ自分のいすに向かって別れた。
席に戻ったら、早速怒られた。
「バカかお前!! もしなんかあったらどうすんだ!」
「洸……男声男声」
「しょうがねェだろ、こんなバカがいるんだから!
てめぇあんま羽目外すな! 俺がばれるリスクが高くなるだろうが!」
「リスクって……それただ洸がこうやって人がいっぱいいるところで本性出すから高くなるんだろ? そんなん洸の責任じゃん。
それにあたし別に、洸がバレても直接危害はないし?」

