そりについ、ぽつりと呟く。 「……あたしの、ことだ」 その放送で、体育館は大騒ぎになった。 「この学校で髪の短い人なんて、彼女くらいしか……」 そしてみんな、あたしのほうを見て騒いでる。 目の前では、先生が口をあけてスピーカーを見上げている。 ……勝負あった。 「というわけで。じゃーなセンセ。 あたしら式に出るから」 これで疑いが晴れた、あたしは席に向かいながら手を振った。 橘さんもそれに付いて来る。