「何言ってんだよ! そんなんじゃ、楽しみが薄れるじゃん。
 焦らしたら焦らしただけ、興奮するじゃん……!」


ジャケットを握り締めて、力説するあたし。


すると……。




「……ふぅん、アズって焦らしプレイが好きなんだ」



「は!?」




冷たい、余裕ありげな目で見てくる洸。


洸の突飛な言葉に、一瞬で赤くなる。




「ば、ばか……変態!!」


「お生憎様、男子高校生なんてそんなもんなの」



着替えるからこっち見んな、とブランケットを頭からかけられ、視界を遮られる。


「み、見んなはこっちのセリフだ!!」




すっかり洸のペースのこの部屋。


……悔しいぜ。