「……私、退学かぁ……。まだ、入学証すら貰ってないのに」



うつむいて、目を潤ませる。


あまりのかわいさに、女であるあたしもときめく。



「でも……しょうがないよね。嘘ついてた私が悪いんだもん。
 ……いいよ、みんなに喋って」


悲しそうな顔をして微笑む洸。


さっきからグサグサと傷つけられている良心が、そろそろ限界。




「……わ、分かった! あたし、誰にも言わないよ。
 そのかわり……なんでこんなことしてるのか、教えてくれないかな……?」


つい、そう言ってしまった。



「……本当……?」


可愛い洸のためなら……



……なんて気持ちは2秒で萎えた。