数秒たって、あたしが完全に黙り込む。 「……いいか、離れるけど、絶対騒ぐなよ」 低い、きっと洸の本当の声。 そんな声で諭されて、柄にも無く緊張しながら……あたしはなんとか頷いた。 「ふー……」 あたしを跨いだまま、ドサリと両手を後ろにつく洸。 髪が一回肩にかかって、するりと落ちていった。 「……ルームメイトの存在、忘れてた……!」 両手両膝をついて、呻きながら頭を下げる洸。 とことん落ち込みまくってる。