そのまま洸は、浴場のいいところを挙げ始めた。 広いよー、とか、綺麗だよー、とか。 それならどうして…… 「洸はなんで部屋のお風呂でいいの?」 そんなに絶賛するなら……洸も大浴場に入ればいいのに。 まさか重度の潔癖症? それとも、女の子の日……とか? でも洸はその質問に答えなかった。 「ほら! 着いたよ。ゆっくりしておいで!」 そのまま、更衣室の数メートル前で引き返してしまった。 「変なの……」