キッチンもお風呂もぜんぜん小さくない。 その辺のアパートのよりよっぽど大きい。 これだから金持ちは……。 「なんか……すごい新鮮。 自分の部屋に誰かがいるって……」 洸が突然呟いたのは、もうだいぶ片付いたころ。 お互い机の上など、細かいところに取り掛かっていた。 「そっか洸、一人部屋だったって言ってたもんね。 あたしは逆に人数少なくて新鮮だなァ……」 夕飯もさっき食べ終わった。 こんな時間ならいつもなら……弟たちとテレビのチャンネルを変えあっているところだ。