「しっかしー……疲れが一周するとハイになるって本当だったんだね」
「なー! なんか疲れてんのに寝れないや」
部屋で、互いにベッドに腰掛けて話す。
もうすぐ日付が変わりそうだ。
「でも寝ないとだめだよねー。
明日も今日くらい忙しくなりそうだし」
「……ごめんね。俺のせいで」
珍しく、申し訳なさそうな顔をして俯く紺。
「しょーがないんでしょ? 用事なら」
「まぁ……そうだけど」
すっとベッドを撫でる。
まるで愛しむ様に見えたのは、気のせいだろう。
「でもまぁ本当に、そろそろ横になろうか。
それだけで疲れは取れるって言うし……」
「そうだね。おやすみー」
「……おやすみ」
枕もとの電気を落とした。
