「言ってはいたけど……それは、俺の願望的な何かというか、まぁ。
で、それ本当? 興絽、本気で言ってた?」
願望的な……?
友達っぽいし、彼女できればいいとでも思ってるのだろうか。
「本気かどうか……分かんないから、困ってんじゃん」
「だってあいつは今もまだ……!」
そう叫んで、はっと口を閉ざす洸。
「"今もまだ"……?」
彼女、でもいるのだろうか。
あまり……いい印象は受けなかった。
「いや……なんでもない。
もし本気なら……いいことだけど。
万が一……」
「な、何だよ洸さっきから。
まぁとりあえず、来月も会う約束したから……それまでに答えだせばいいでしょ」
ゆっくり悩んで……決めればいい話だと思う。

