「……どういうことだろう」
「んー、何か言ったー?」
あれから、寮まで送ってもらって。
何事もなく帰ってきたんだけど……。
あの言葉の真意がわからない。
あたしをからかって遊んでるのか……?
それとも……?
「いやー……なんかさ、興絽さんにちょっと……変なこと言われて」
「変なこと……?」
目を細めて、男の声になって聞き返す洸。
そういえば、洸もそんなこと言ってたなー……。
「付き合わない、って」
「は……、興絽が……!?
本気でか、それ」
読んでいた雑誌を落として、目を見開く洸。
「そんな驚かなくても……洸だって言ってたじゃん、この間」

