「今度の日曜日に撮影するそうなんで、空けて置いてくださいね」


「はい。どうもありがとう」



それですぐに話は片付いてしまった。


そもそも洸がウダウダしていたせいで、HRまで時間もなかったし。




「……アズ、土曜日に美容院でも行く?
 もう決まってんだから、楽しまないと損だよ?」


「うん……そうだね。行くよ。
 ついでにさ、ちょっと気になる映画あるんだ、行かない?」



……洸って美容院行ってどうするんだろう。


カツラ外して、遠くの美容院行くのかな。



「えぇ、この間CMでやってたやつ?
 あれ……面白そうかァ?」


「いいじゃん、付き合ってよ!」


「まァ……暇だからいいけど。
 寝ても許してね?」