「へぇ、そうなんだ。ありがたいね」
「ええぇ、ちょっと待ってよ! なんであたし!?
先輩とかにも、載りたい人はいるだろうに……!」
榊原センパイ以外にも、パンフレットに載りたい人は多いだろう。
学園全員の憧れだとも聞いた。
そんなのの表紙は、やっぱ3年生が飾るべきでは……!
「いいえ、今回この権利を取ったのは、お二人の力ですから。
先輩方も喜んでお二人に投票してました」
「アズ、こういうのは喜ばないと。
失礼に値すると思うよ」
沙織と洸に説得される。
本当に……あたしでいいのか!?
洸の言うとおり、失礼なんだろうけど……こういう態度は。
どうしても……信じられないし、あたしにそんな権利があるとは思えない。