「親はね、責任取るなんていうけど、それが子供にとっては苦痛なの!
まだ自分は"管理下にいる"って感じるの!
だから榊原先輩がこんな思いしなくちゃならなかったんですよ!?」
「……如月さん」
「子供は親の持ち物じゃないでしょう?
もう私たちもそんな幼くはない。
自分でやったことの後始末くらい、自分でできる!」
……洸じゃないみたいだ、まるで。
洸が学校でこんなに声を荒げるところ……初めて見た。
「……そうよ!
現にもう榊原先輩に責任なんてないじゃない!」
「罪を償ったじゃないの!」
そして、わぁぁ……っと広まる声。
誰一人、洸や榊原センパイを責める人なんていない。
みんなもう……榊原センパイを許してる。

