そして……洸は静かに榊原センパイに歩み寄った。 何をするかと思ったら……。 ―――――――――――――パチン 「……ッ!! こ、洸!!?」 センパイの頬っぺたを、引っ叩いた。 洸はただじっとセンパイを見つめるだけ。 センパイも、目を丸くして洸を見つめる。 「……あなたの気持ちはよく分かる。 私も……"同じ"だから。 でも……間違ってる。分かるよね?」 「洸……! 相手は先輩……!」 「あなた、それ分かってるんでしょう? だから謝ってくれたんだよね。 でも……それだけじゃ、進めないよ」