「……、あれ?」
目が覚めたら……グラウンドの隅っこ、木陰で。
床に寝てるにしてはどこも痛くないと思ったら、洸の膝枕だった。
「……アズ。大丈夫? 酸欠で倒れたんだよ。
よかった、割と早く気がついて」
「酸、欠……?」
……そりゃそうか。
あんなに全力ダッシュして、さらにその直後に泣いたりしたら、酸素も吸えないっての。
「え、アズ様気づかれたんですか!?」
「よかったぁ……これで閉会式もできますね!」
「え……みんな! 体調は? 大丈夫なの!?」
そういえば……リレーの最後のほう、みんなの声聞こえたけど。

