洸があたしにバトンを渡したのと、赤組のバトンがアンカーに渡ったのは、ほぼ同時だった。
「アズ――――――――ッ!!!!!」
……すぐに赤組に抜かれた。
当然だ、相手はまだ体力の有り余ってる、しかもアンカーに選ばれるほどの選手。
一方あたしは、今日少なくとも3キロは走ってる。
……赤組の奴らの言うとおり、敵う道理なんてない。
……でも。
だからって諦めるの!?
「まだまだァ!」
ゴールまで、あと半周。
赤組と、並んだ。
「アズ様ァ!!」
「頑張って!!!」
校舎のほうから、クラスのみんなの声もする。

