二人で、敵うわけないじゃん 赤組の応援席の前を通ったとき、聞こえてきた。 ……悔しい。 ……悔しいよな、洸……! …………絶対勝とう! ……3週目、4週目、5週目、6週目……。 7週目、洸にとっての4週目。 もう1キロ以上走ることになる。 ……さすがに、あたしも洸も体力の限界。 さっきから、抜いて抜かされ、僅差だ。 でもあと一週……! これに、懸かってんだ! 「行っけェェェ、アズ!!!!」