洸はすぐに一周してきた。 赤組とは半周近く差がついている。 「……おいおい……ペース配分大丈夫か?」 「アズ! 差縮めたら許さないからね!」 白いバトンが、洸の手からあたしの手に移る。 「任せとけェ!」 ……今日はよく走るなァ。 一周して、少し振り返って見ると、遠くに赤いハチマキ。 大丈夫、縮めるどころか広げてる。 スタートしたところに、息切れしてる洸が待ち構えてる。 「……まだまだ2週目だぞ。 頑張れ洸!」