「分かった……頑張れよ。それ終わったら休んでいいから!」
「はい、行ってきます!」
顔を真っ青にしながら駆け出していった沙織。
ほかにも何人か、お腹を抑えながら入場門へ向かっている。
「……小汚いやり方するね、赤組も」
「洸……」
すっとやって来た洸。
「私たちだけなんともないのが証拠だよね」
「……まァね」
あたしたちだけ……そのお弁当食べてないから……。
スウェーデンリレー組は、よく頑張った。
1位と2位を勝ち取ってきたんだ。
これで、17対11。
あと競技は3つ……。
……あるいは、勝てるかも。

