『白組、早く位置についてください』
「くそ……ッ、何だよこれ!」
「しかたないよ、アズ。私たちで頑張るしかない」
アナウンスにせかされ、気が立つ。
あたしはしぶしぶフィールドに入った。
……でも結果なんて、やらなくてもわかっていて。
当然のように白組は負けた。
その後の二つの競技でも惨敗だった。
これで点差は16対6、10点だ。
しかも腹痛の人はどんどん増えていく。
綱引きのときなんてもう、半分もいなかった。
「沙織……あんたは大丈夫なの?」
「……正直、あんまり……。
でも私、次の競技出ないと……!」
この次の競技は、スウェーデンリレー。
確か沙織に、それ以降出場競技はないはず。

