応援合戦を制したのは、白組。
これで10対6、点差は4点。
もう射程圏内だ。
「うぉっし! このまま突き進むぞ!」
学ランを脱ぐのも忘れて叫ぶ。
次は全員参加の玉いれ、次いで大玉ころがし、さらには綱引き。
全部2点ずつ取れるので、2回以上勝ったら少なくとも同点まで追いつける。
チームワークのよさは天下一品のあたしたちにとっては、好況だ。
……しかし、玉入れの時間になってグラウンドに集まった白組のメンバーは、明らかに少ない。
4分の1ほど足りてないんじゃないか。
「ねぇ! みんなどうしたんだよ!
なんでこんなに人がいないんだ!」
「それが……大変なんです、アズ様!
みんな、激しい腹痛を訴えていて……!」

