「大丈夫ですかアズ様ッ!」
「あーうん、大丈夫」
「でもッ、結構な速さありましたし、頭なのでもし万が一があったら……!」
慌てふためく沙織だけど、本当にもうあんまり痛くないし。
日よけにかぶってたタオルがヘルメット代わりになったし……。
それに、たかがサッカーボール、そんな硬いものでもないし……。
沙織を必死になだめてると、また違う声が聞こえてきた。
「ごめん! 大丈夫?」
「……ッ!!」
グラウンドの方から走ってきた、男の人。
おそらく試合に出場している選手だろう。
「ごめんっ! 今いったん試合戻るけど、後でまた来るから!」
彼は手短に言って、ボールを蹴ってグラウンドに戻っていった。

