「私の姉は、彼女のひとつ上なんですけど……一年のときから、やけに必死で。
卑怯なまねだってなんでもやると……そう言ってました」
「へーぇ……。そこまでして載りたいもんかなァ……」
確かに、パンフレットなんて憧れるけど。
そんなことしてまで……何か理由があんのか?
「でも! 今年はきっと彼女はパンフレットに載れませんよ。
この学園に、運動神経でアズ様に勝てる人なんていないんですから!」
「はは……そうかァ?」
まぁ……こんなお嬢様たちには負ける気しないけど。
勝負は何が起こるかわからない。
油断したほうの負けだ。
「あぁ……でも」

