秘密を共有してる、とか。
大親友だ、とか。
そんな風に思ってたのはあたしだけだったのか……!
「俺の、個人的なことだ。
……首、突っ込まないでくれよ。
お前には、関係ないから」
その冷たい態度は、教室でも変わらなかった。
「洸様……どうかなさいました……?」
「ん、別に? 私はいつも通りだよ」
確かに、"いつも通り"な笑顔。
でも、クラスの子も気づいてる。
"いつも通り"なら、あたしと洸が一言も話さないなんてことあるわけないんだ。
「アズ様……」
心配そうな顔を向けてくる沙織。
なんかその顔が見たくなくて、目を伏せた。