「あーっ、しっかし疲れた。ねェ洸、あたし今日先風呂入っていい?」
「いいよー別に」
最近は大浴場に行ってない。
お風呂でまで注目されるのは嫌だし、もし洸のことを聞かれたら、と思うと入りづらくなった。
……ポーカーフェイスなんてできる自信が無い。
「じゃ、一番風呂いただきまーす」
「んー。……あ、メール」
お風呂から出たとき、洸は部屋にいなかった。
「え……洸? どこ行ったんだよ?」
トイレにいれば、お風呂からここまで来るのにわからないはずないし。
カツラが置いてあるので他の部屋に行ってる訳でもない。

