「大玉、玉入れは全員参加です。 他の競技はだいたい一人2,3種目になるように選んでください」 黒板に全て出揃って、洸が静かに帰ってくる。 「……お疲れ様」 ほんの少しだけ敬意を込めて、小さく呟いた。 洸は前を見たまま、小さく口の端を持ち上げた。 「ね、一緒にピラミッド出ない?」 「選抜リレーは……ちょっと私ら嫌だよね……」 教室中がざわめく。 お嬢様でも……体育祭はやっぱ楽しみの一つになるんだ。 「さ! サクサク決めましょうね。門限は絶対ですから!」